断熱圧縮

断熱圧縮(ダンネツアッシュク)の意味・解説

断熱圧縮とは、外部に熱が逃げないように断熱して気体を圧縮すると、その気体自体の温度が上昇する現象のこと。断熱変化のひとつで、圧縮するときにした仕事が圧力エネルギーと熱エネルギーに変換され、エネルギーが保存されるからである。
例えば、自転車のタイヤに空気を入れたときに空気入れの筒の部分が非常に熱くなっていたり、フェーン現象によって、山を越えた空気が平地へ降下してくるときに温度が上がったりするのは、いずれも断熱圧縮が原因である。カーエアコンに使用されている冷媒の圧縮行程も断熱圧縮の原理が採用されている。
反対に、気体は周囲からの熱の出入りがなくても体積が膨張すると温度が下がる。この現象を断熱膨張という。

ページトップへ戻る