寝室のバリアフリー工事のポイント

寝室のバリアフリー工事のポイント(シンシツノバリアフリーコウジノポイント)の意味・解説

寝室のバリアフリー工事のポイントとは、長時間、快適に過ごすことができるよう、採光や通風、遮音などの快適性に配慮するとともに、就寝中に健康状態が急変した時の安全対策等についても、計画段階から十分に検討する必要がある。
バリアフリー工事を行う際の主なポイントとしては、以下の項目があげられる。
(1)配置/介護・介助を受ける高齢者等の寝室と、トイレを同じ階に配置するとともに、洗面・脱衣室、浴室、リビング・ダイニング・キッチンなどもできる限り同じ階に配置すること。トイレは寝室の隣に設置するのが、最も望ましい。
(2)広さ/介助が必要になった場合に備えて、介助や生活動作が容易に行えるよう、ゆとりのある広さを確保すること。1人用寝室としては8畳程度は必要である。
(3)段差/出入り口ならびに寝室内の段差をすべて解消すること。
(4)内装/床には滑りにくく、車イスの移動にも耐えられる素材を使用すること。また壁には、体をこすっても擦り傷が付きにくい素材を採用すること。
(5)手すり/出入り口やベッドサイドなど、必要な箇所に手すりを設置すること。
(6)出入り口/歩行補助具や介助用車イスがスムーズに通行できるよう、寝室の出入り口の幅は最低750mm以上、車いすでの出入りを考慮すると最低800mmは確保すること。またドアは、引き戸や折り畳み戸など、開閉しやすく安全性の高いものを使用し、ガラス入りのドアの場合は転倒しても破損しないように強化ガラス等を使用すること。
(7)収納/無理のない姿勢で寝具や衣類等を出し入れできる位置に収納を設けること。
(8)安全・通報装置/火災警報器を必ず設置するとともに、緊急時に通報できる装置をできる限り設置すること。
(9)断熱・空調/温度差をできる限りなくすために、寝室の床・壁・天井に断熱材を使用するとともに、換気にも十分に配慮すること。また、ヒートショックを防ぐために、床暖房やエアコンを設置すること。

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