換気システムの基礎知識

09年08月19日
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常時換気または換気+冷暖房を設置する

高気密・高断熱化が進んだ住宅では熱の出入りが遮られ、外気温の影響を受けにくいので快適な室温を保ちやすい。しかし窓を閉め切っていると室内の空気は汚れがちで、建材などに含まれる有害物質によるシックハウス症候群などの問題も引き起こした。このため住まいに換気機能をもたせることが不可欠になって、法改正にもつながった。

設置費用とライフスタイルも考え合わせて検討

換気システムには、ダクトを利用する方法としない方法がある。ダクトなしは各居室に設けた吸気口から取り込んだ外気を、通気口を設けたドアを介して家中に循環させ、サニタリーなどの換気ファンから排出する方法。設備費用は約40坪の家で10万円台から。ランニングコストも月に数百円程度。ダクトを利用するタイプは、熱交換ユニットとダクトを通じて室内への送風と排出を行う。熱交換をするため熱ロスが少なく室温への影響も少ない。設備費用は約40坪の家で40万円ぐらい。

一方、換気に加えて冷暖房もできるセントラル式のシステムもある。設備費用はかなり高くなるが、全館冷暖房空調なのでエアコンなどの冷暖房装置は不要。間仕切りのないオープンなプランも実現できる。生活スタイルを十分考えて選択したい。

【ダクト式24時間換気システム】高気密・高断熱住宅用に開発された計画換気システム。図は「熱交気調」。熱交換気ユニットで家全体を給排気するため、冷暖房時の熱ロスが少ない●パナソニック電工

【冷暖房一体型24時間換気空調システム】ヒートポンプ室外機を採用して全館冷暖房換気を実現、家中を一定温度に保つ。標準装備の「電子式エアクリーナー」は1時間に4~5回家中の空気をきれいにして浮遊している
文/香川喜久江
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