防犯設備の基礎知識

09年08月19日
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住宅の弱点を知って、適切な対策を講じる

一戸建てで侵入犯にねらわれやすいのは、一番が窓。ガラスを破って簡単に侵入される。次が玄関などの締め忘れおよび不正解錠。マンションもこの順位は同じだが、不正解錠の割合が増える。したがって対策としては、窓まわりと玄関まわりをしっかりやらなくてはならない。防犯の観点から設備を選んで、適切な対策を講じよう。

玄関ドアのタッチボタンを押して、カードをかざすだけで2ロックの施錠と解錠ができる●トステム
窓からの侵入は、防犯ガラスで阻止

最も多い侵入の手口である窓破りの対策として、有効なのは破られにくいガラスを窓に採用すること。一般的な板ガラスは簡単に破られる。複層ガラスや網入りガラスも防犯上の効き目はほとんどない。

防犯効果のあるガラスは、防犯合わせガラスといって、2枚のガラスの間に樹脂製の特殊フィルムを挟み込んだもの。このガラスは破ろうとしてもなかなか貫通しないのが特徴だ。侵入犯は5分以上かかると侵入をあきらめる場合が多いので、対策としては非常に有効だ。なお、侵入に5分以上かかると認められたガラスや錠、シャッターなどは防犯性能が高いと認められ「CPマーク」が貼付される。警察庁など関係省庁と関連団体が合同で試験を行っているものなので、選択の際の目安として覚えておこう。

【防犯合わせガラス】2枚の板ガラスに特殊フィルムを挟んだ防犯合わせガラス●AGC グラスプロダクツ
玄関は錠とテレビドアホンで対処する

玄関はまず不正な錠破りに対策を講じよう。1ドア2ロックは常識と心得るべきだろう。不正解錠に多いのはピッキングやサムターン回しといった手口だが、これらの対策は進んでいて、玄関ドアにはすでに高性能な錠などが標準装備されていることも多い。ドアを選ぶときに、防犯対策がどの程度施されているかを見ておこう。

さらにカラーテレビドアホンも不審人物のチェックに有効だ。訪問客の様子がうかがえ、自動で録画する機能がついたものもある。留守中の訪問者もチェックでき、ストーカー対策としても有効だ。最近のドアホンでは、子機がワイヤレスになっていて、家中どこにでも持ち運べたり、FAXのディスプレイで画像が見られる便利な機種もある。

【ディスプレイつきFAX もドアホン子機になる】ワイヤレス子機つきで、家中どこにでも持ち運べるドアホン。FAXのカラー液晶でも画像を確認しながら来客対応ができる。画像を100枚まで録画・保存●パナソニ

庭まわりはセンサーライトで威嚇

庭への侵入者対策も行っておこう。効果的なのが侵入者をライトで威嚇するセンサーライト。ライトとカメラが一体化していて、その画像をカラーテレビドアホンに送ってくれるタイプもある。機種によっては、とらえた画像をテレビのモニターやパソコンで確認できるものもある。カタログなどを見て、機能をあれこれ検討し、予算や必要性に応じて選ぼう。

【センサーライトカメラとドアホン】センサーライトカメラがとらえた映像をタ ッチパネル式のドアホンへ

文/林直樹
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