クラックスケール

クラックスケールの意味・解説

クラックスケールとは、コンクリートの構造物やコンクリート製品のひび割れ(クラック)の状態やクラック幅などを計測するための縁に垂直に何段階かのクラック幅の直線が印刷された定規。
壁、床等に発生したひび割れ(隙間)の幅を測るもので、主として0.05mmきざみに0.05mm~2mm程度の太さの直線が表示されている。壁、床等に発生したひび割れ上に張り付け、ひび割れの幅、挙動変化を簡易的に計測するものである。
なお、コンクリートのクラックには、大きく分けて以下の2種類に分類される。
1.ヘアークラック
乾燥収縮や膨張などによって表面に生じた髪の毛ほどの幅(0.3mm以下)、深さ4mm以下のクラック。特に構造には影響せず、鉄筋のサビにも影響しないので補修の必要はないとされている。
2.構造クラック(貫通クラック)
設計や施工時の欠陥によって基礎内部から生じたクラック、片面だけでなく、裏面まで貫通しているクラック。幅が0.3mm以上、深さが5mm以上ある場合は構造クラックの可能性が高く、そこから雨水が入り込み鉄筋をサビさせる原因にもなるので補修が必要。また、ひびが増えたり、幅が広がる場合は、地盤沈下や不同沈下の可能性もある。
クラックスケールは、これらをクラック幅から判断するために使用される工具であり、上記を確定するものではない。

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