青黒檀

青黒檀(アオコクタン)の意味・解説

青黒檀とは、銘木として古来より珍重されてきたカキノキ科の広葉樹「黒檀(コクタン)」の一種で、主な生育地はタイ。世界で最も強く重く硬い木材のひとつとされ、黒檀のなかでも最も高級な部類に入る。「青黒檀」と呼ばれる理由は、道管中に青緑色の物質がつまっており、製材すると青緑色がかって見えるため(英名はグリーンエボニー)。しかし時が経つと黒さが深みを増し、やがて真っ黒になる。「幻の黒檀」とも呼ばれる稀少材である。
青黒檀を含む黒檀は、非常に硬く重いので加工にはかなりの技術を要するが、耐久性に非常に優れており、家具材・唐木細工・仏壇・床柱・象嵌材・工芸品などに使用されている。本物の黒檀は日本ではほとんど入手できない状況にあり、国産材として近縁種の心材も黒檀と総称され、本黒檀・縞黒檀・青黒檀・斑入黒檀などに分類されているが、その分け方に明確なルールはない。

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