あなたの悩みにプロが答える! 解決!移住&リゾート購入の疑問と不安

最終更新日 2022年03月24日
あなたの悩みにプロが答える! 解決!移住&リゾート購入の疑問と不安

スローライフ実現を夢見て、憧れのリゾート物件が欲しいのだけれど、わからないことや心配なことがたくさん……。そんなあなたの疑問や不安を、各ジャンルで活躍しているプロフェッショナルたちが解決します。今年こそ、リゾートライフを始めてみましょう!

Chapter1 事前に知っておこう!

Q1: 自宅から別荘への移動時間はどのくらいが適切ですか?
A: 「3時間程度」の範囲で探しましょう

所要時間は「3時間」を目安に探すのが理想的。それ以上時間がかかってしまうと、別荘へ行くのが面倒に感じてしまったり、別荘に到着してから過ごす時間が短くなってリゾートライフを十分に満喫できなかったりすることも考えられ、結果的にせっかく購入した別荘の利用頻度が少なくなってしまうことも。
新幹線でアクセスできるエリアなら、駅に近いマンションを選べば、都心から1時間強で到着することも夢ではありません。

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Q2: リゾートに定住する場合、今の住まいを残すべきですか?
A: 将来の状況の変化や資産相続面も考慮し、慎重に検討しましょう

「老齢になってからの体調や心境の変化を想定し、元の家に戻れなくなっても問題ないか慎重に検討するべき」と話すのは、ライフプランナーとして個人の生涯生活設計の作成や診断を手がける紀平正幸氏。
自宅の売却益をリゾート購入の資金にするなら別ですが、万一の場合や子どもへの資産相続、リゾート地での収入確保などを考慮すると、賃貸に出すという選択肢もあります。その場合、契約形態を更新のない「定期借家契約」にすれば、通常の賃貸契約より戻りやすくなります。なお、賃貸収入を検討される方には、安心して移住を実現できる制度として、「一般社団法人 移住・住みかえ支援機構」が実施している「マイホーム借上げ制度」などがあります。

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Q3: 都会育ちなので、真冬の寒さが心配です
A: 寒さは住宅の性能や設備で、買い物は宅配サービスでカバーできます

建築家の柏崎文昭氏によれば、「寒冷地仕様の住宅は壁体内の断熱材が厚く、窓やドアといった開口部の部材に断熱性の高いものが使われるので、住まい自体は都市部よりも数段暖かい」とのこと。玄関の冷気が居室に入り込まないような間取りを採用したり、居室に床暖房を設置するのもいいでしょう。
また、積雪や道路の凍結などで外出が困難になる場合は、別荘地内で協力して生協に宅配を依頼したり、インターネット通販を利用して食料や日用品を調達しよう。

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Q4: 将来、売却する可能性も…。どんな物件を選ぶべきですか?
A: 地元に強い不動産会社の営業担当者に相談しましょう

エリアの事情に精通した地元の不動産会社や、そのエリアでの取引実績が豊富な会社は、資産価値が下がりにくい物件の条件を知っているので、そういった会社に相談するのがいいでしょう。「売りやすい物件なら、勧めた不動産会社が買い取ってくれるケースも」と話すのは、東急リゾート・保國登氏。購入前に将来の買取りの確認をしておくと安心です。

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Q5: 定住するのに適した物件の条件は何ですか?
A: 生活インフラとメンテナンス体制が整っていることです

定住するなら、下記のリストに記載されている生活利便施設が近くにあるかどうかを、現地見学の際に確認しておきましょう。将来、車の運転が困難になっても生活できるかも考慮しておく必要があります。また、自然の中の住まいは傷みが早いので、こまめなメンテナンスが必要になります。(※メンテナンス内容に関する詳細は、Q8参照)
ほかにも、アプローチの雪かきや屋根の雪おろしなど、相当の体力を要する場合も多いので、メンテナンスの手間が考慮された物件を選ぶと安心です。

【15分圏内に欲しい生活施設】

・公共の交通機関
・スーパー、ホームセンター、コンビニエンスストア
・総合病院
・役所・郵便局
・書店・図書館
・灯油・ガスの供給店
・ガソリンスタンド

Q6: 移住後、地元の暮らしになじめるか心配です
A: 移住者の多い大規模分譲地に住むという選択肢もあります

輪に入りやすいコミュニティーが存在するかどうかは、エリアによって千差万別。心配なら、移住者の多い大規模別荘地を選ぶと、別荘地主催で季節の催しなどが開かれ、友達をつくる機会が得やすいです。
しかし、地元の人々との交流を望むなら、購入前に現地を訪れた際に、地元の商店や土産物屋、食堂や役場、ほかにも物件の近隣のお宅などを訪れて、あいさつがてらお話しして様子を伺ってみるのもいいでしょう。

「東急リゾートタウン蓼科」のツアー風景
「東急リゾートタウン蓼科」のツアー風景

Q7: リタイア後にリゾートに定住して収入を得る方法はありますか?
A: 地元の役場に相談してみましょう

リタイア後の収入を得る方法として、インターネットを利用した投資や物品の販売など地の利に関係しない起業などが考えられますが、地元での就業を想定とした場合は、シルバー人材センター地元のハローワーク、また自治体によっては「定住支援センター」などの受け入れ対策を実施している場合もあります。
一度、地元の役場に相談してみるとよいでしょう。
なお、自宅を売却されないのでしたら、賃貸に出すことで月々の収入を得ることができます。

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Q8: リゾート物件には、どんなメンテナンスが必要ですか?
A: 落ち葉や積雪、水道管の凍結や塩害対策が必要です

寒冷地の場合、雪かきと水道管の水抜き・通水、潮風を受けるエリアでは、定期的に外壁を水洗いする塩害対策が必要となります。敷地内の樹木が落葉樹の場合、ウッドデッキに溜まった落ち葉が水分を含み、木が腐るのを防ぐため、落ち葉の処理はこまめに行うことが大切です。ほかにも、台風の後に倒木を処理する場合もあります。
分譲別荘地では、下のリストのような管理サービスが行われている場合もありますので、管理会社のサービス内容とサポート体制を確認しておくことを忘れずに
家の手入れを楽しむ気持ちをもちつつ、リゾートライフを過ごす心の余裕が必要となります。

管理業務の例 一戸建ての場合/マンションの場合

Chapter2 お金/資金計画はどう立てる?

Q1: リゾート購入に使える予算の算出方法は?
A: 生涯収支を考慮して計算しましょう

生涯収入から生涯支出を引いた余剰資金が、リゾートライフに無理なくかけられる金額となります。

Q2: リゾート購入に使えるローンはありますか?
A: 定住なら住宅ローン、別荘ならセカンドハウスローンがあります

別荘の場合、通常の住宅ローンは使えません。使えるのは“セカンドハウスローン”のほか、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携する「フラット35」。特に、「フラット35」は、全期間固定金利で、物件価格の10割まで借りられ、繰り上げ返済手数料が無料というメリットがあります。また、自己所有の一戸建てを担保に、別荘利用を目的とした物件購入の融資が受けられる、“リバースモーゲージ”といわれるローンもあります。

リゾートに使えるローン商品例(特徴・融資の条件)
預金連動型スターワン住宅ローン
東京スター銀行
預金額と同額の借り入れ金額には金利はかからない。金利タイプは変動タイプと3年5年10年の固定金利タイプから選べる。ただし、別荘購入には利用できない。
セカンド住宅ローン
三菱UFJ銀行
別荘や通勤用マンションなどセカンドハウスの購入に使えるローン。金利は変動タイプで3.275%と住宅ローンと比べて0.8%高い(2022年3月現在)
フリーローン(有担保型)
三井住友銀行
別荘の購入資金や相続税支払い資金などに使えるローン。金利は変動タイプで2.775%(2022年3月)。固定金利タイプの提供はなし。
ドリームライフアセット
スルガ銀行
50歳以上を対象とした、別荘購入に使えるローン。安定収入または、一定の資産があれば申し込める。金利は変動タイプのみ。繰り上げ返済手数料無料

Q3: セカンドハウスローンはどう借りるのがお得ですか?
A: 金利や諸費用を比較検討して選びましょう

別荘に利用できるローンには、フラット35のほか、前述の民間ローンがありますが、保証料や繰り上げ手数料といった諸費用に差がありますので、借りる前に必ず比較検討してみましょう。利息の支払い額を少しでも抑えるためには、数社の金利と利息金額を比較した方がいいでしょう。また、土地を担保にする場合、土地の価値を適切に評価できる地元の地方銀行で借りるという選択肢も有効です。

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Q4: 別荘を子ども世帯と共有したい。ローンを別々に組むことは可能?
A: “ペアローン”と呼ばれる別々の条件で組めるローンがあります

「ローンを使うことで、大きく貯蓄が減ることへの心理的負担が軽減される」と話すのは、ファイナンシャル・プランナーの高田昌子氏。「特に定年後の無収入期間は、生活費で貯蓄が減る一方。この、貯蓄の“取り崩し感”が強まる時期に購入するなら、年金受給開始以降に負を繰り延べる意味でローンを使うのも一案」。ただし、この場合、預金額分の借り入れに利息がつかない「預金連動型住宅ローン」が適しています。

Q5: 十分な資金がありますが、ローンを使うメリットはありますか?
A: 返済を収入でまかなえるなら、手元に現金を残すことができます

「ローンを使うことで、大きく貯蓄が減ることへの心理的負担が軽減される」と話すのは、ファイナンシャル・プランナーの高田氏。「特に定年後の無収入期間は、生活費で貯蓄が減る一方。この、貯蓄の“取り崩し感”が強まる時期に購入するなら、年金受給開始以降に負を繰り延べる意味でローンを使うのも一案」。ただし、この場合、預金額分の借り入れに利息がつかない「預金連動型住宅ローン」が適しています。

Q6: リゾートに定住します。自宅を貸すのによい方法はありますか?
A: 空室リスクを低減できる方法を選びましょう

紀平氏は、借り手を探す際、貸す物件の所在地に近い仲介会社に依頼することを勧めています。「地の利がある地元の仲介会社に頼んだ方が借り手が見つかりやすく、空室リスクを低減しやすい」。空室リスク対策としては、貸し主の家を借り上げ家賃保証しながら借り手を探す民間のリロケーションサービスや、Chapter1のQ2で解説した「マイホーム借上げ制度」などの利用も検討してみるといいでしょう。

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Q7: 購入時のコストを抑える工夫はありますか?
A: 私道負担や水道負担金などの諸費用に注目しましょう

購入コストを抑えたいのなら、総購入費の約1割を占める諸費用に注目してみましょう。水道負担金や温泉権利金は自治体によって10万円単位で金額が違ってくるので、希望物件が所在している自治体に注目することで、負担金額の安い方を選ぶことができます。
また、“別荘=温泉”というイメージが強いのですが、温泉を引き込むためには、前述の「温泉権利金」のほか、「引き湯保証料」「温泉引き込み工事費」「温泉使用料」などがかかってくる場合があります。また、温泉設備は定期的に点検や修繕のための維持費用がかかることを理解しておく必要があります。
あと、購入後にも、大規模別荘地やリゾートマンションでは管理費や修繕積立金など、継続的にコストが必要ですが、それらの負担がない物件を探すという選択もあります。

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Q8: ローンを利用する場合、どんなタイプを選ぶべきですか?
A: 全期間固定金利が原則ですが、短期間で完済するなら変動金利がおトク

安全にローンを利用する条件として、紀平氏は「長過ぎない借り入れ期間」「全期間固定の金利タイプ」を挙げる。「今60歳なら10年が妥当。70歳を過ぎると、介護や治療にかかることも珍しくない。安らぎを求めてリゾートを持つのだから、金利が上がって返済できなくなるリスクをゼロにしておきましょう」。ただし、住宅ローンの金利のトレンドでは、「各金融機関が変動型の金利を大幅に下げていて、中には1%を切るものも出ている(高田氏)」のも事実。「収入のあるうちに短期間で一気に返し終わる」という場合は、変動タイプを検討してもいいでしょう。

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構成・文/浅倉 彩、桑原泰弘 イラスト/タケイエミコ
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