光熱費大幅ダウン! 家計お助け 快適「エコ住宅」

最終更新日 2024年03月26日
光熱費大幅ダウン! 家計お助け 快適「エコ住宅」

気になる光熱費、負担を減らすには?

主婦の9割は光熱費の安くなる家に住みたい

家庭の主婦は6割近くが自宅の光熱費が高いと感じ、削減するために8割以上がなんらかの努力をしている??これは猛暑が続いた2010年に、住宅メーカーが行った意識調査の結果だ。光熱費の安くなる住宅に住みたいと考える主婦は、全体の9割以上にのぼる。
ちなみに年間の水道・光熱費のうち最も割合が多いのは電気代で、次いでガス代・水道代だ。用途別では冷暖房より給湯の比率が高いといわれている。

グラフ

エコ住宅は家計にやさしい

目印は省エネ等級4 省エネラベル付きも

エコ住宅は年間の光熱費がおトク

光熱費を抑えるには、建物が高気密・高断熱であることが重要だ。目安は省エネ基準で、「99年次世代省エネ基準」が最高となる。住環境計画研究所の中村さんによると、「住宅性能表示制度で定められた省エネ等級4なら、次世代省エネ基準を満たします」とのことだ。
等級の表示がない場合でも、「壁や床・天井に適切に断熱材が入っているか、住宅エコポイントや省エネラベルが付いているかも目安」(中村さん)になる。

※東京都・4人家族が暮らす延床面積126m2の一戸建て住宅をモデルとして1年間の生活(発熱)スケジュールを設定。同一モデルで断熱仕様を各省エネ基準に従った場合の、冷暖房負荷を算出後、冷暖房費を求めたもの (経済産業省 次世代省エネ住宅普及促進事業研究会調べ)

断熱材で住宅をすっぽり覆うのが基本

省エネラベルって何?
建売住宅の断熱性能に加え、冷暖房や給湯設備の省エネ性について表示できる制度。総合省エネ基準に適合すると、次世代省エネ基準より10%程度省エネになる。

注)光熱費の料金体系は地域により異なります。詳しくは最寄りのエネルギー会社などにお問い合わせください。光熱費の削減額や導入費用はデータ提供各社による試算であり、統一基準によるものではありません

【設備別】どれだけおトクかチェックしよう!

※「住宅に関するアンケート」(関東・関西の注文住宅検討者207人にネットアンケートを実施。2010年1月、リクルート調べ)より
※購入にあたっては設備の値段等について、事前に確認をすることをおすすめします

複層ガラス【注目度50%以上】

複層ガラスなら光熱費が年間で 約1万4000円おトク(※)
導入費用の目安 1m2当たり 約1万5600円~(※※)

窓ガラスから熱が逃げにくい
2枚のガラスの間に空気層を挟んだ複層ガラスは熱を通しにくく、冷暖房が効きやすくなる。冬場の結露も発生しにくいので快適だ。「最近は複層ガラスの普及も進んでいます。窓サッシにも断熱性の高いタイプがあり、この断熱サッシと複層ガラスを組み合わせることでさらに断熱性が高まります」(住環境計画研究所・岸田さん)

※一枚ガラス(フロート板ガラス3mm)と複層ガラス(中空層12mm)との年間冷暖房負荷金額の比較。東京都の一戸建て、延床面積125.9m2
※※ペアマルチ(フロート板ガラス3mm)のガラスのみの参考価格。価格はガラスの厚さにより異なる。日本板硝子調べ

イラスト

給湯器

ヒートポンプ式電気給湯器(エコキュート)【注目度30~40%台】

エコキュートなら光熱費が年間で 約4万3700円おトク(※1)
導入費用の目安 1台当たり 86万9400円(※※1)

ガスエンジン給湯器(エコウィル)【注目度10~20%台】

エコウィルなら光熱費が年間で 約4万5000円おトク(※2)
導入費用の目安 1台当たり 87万7000円(※※2)

熱のロスが少ないから効率的に湯を沸かせる
家庭で消費されるエネルギーのうち最も多いのが給湯といわれており、効率の高い給湯器を設置すると省エネ効果が大きい。「オール電化住宅ではエコキュートが、ガス併用住宅ではエコジョーズや発電機能のあるエコウィルが普及しています」(中村さん)。このほかエネファーム(家庭用燃料電池)もあり、今後の普及が見込まれる。

※1 年間給湯負荷16.3GJ、エコキュート(Eライフプラン・全電化住宅割引)と従来型ガス給湯器(東邦ガス料金表B)を比較。中部電力調べ
※※1 屋外設置用HEKU37DQS(3~5人タイプ)+コミュニケーションリモコンの希望小売価格(税込。工事費別)。パナソニック電工調べ

※2 4月下旬発売の新モデルで計算(写真は現行モデル)。4人家族LDK25.6m2にガス温水床暖房、浴室に浴室暖房乾燥機設置の一例。従来システムと比較。中部電力従量電灯B40A(2011年2月現在)
※※2 ガスエンジン発電ユニット+排熱利用給湯暖房ユニット+標準リモコンセットの希望小売セット価格(税込。工事費別)。東邦ガス調べ

イラスト

太陽光発電【注目度50%以上】

太陽光発電なら電気代が年間で 約17万円おトク(※)
導入費用の目安 1台当たり 約265万円(※※)

太陽の光でおトクに発電 余った電力は買い取りも
自然エネルギーで発電し、余った電力は高く買い取ってもらえるおトクなエコ設備だ。「余剰電力の買い取り制度や補助金があるので、今は設置するのによいタイミングでしょう」(岸田さん)。このほか太陽の熱を有効に使うソーラーシステム(太陽熱利用給湯システム)は、エネルギーを多く使用する給湯の省エネに効果的だ。

※4.2kWシステムを導入して、電力会社との契約を従量電灯契約から時間帯別電灯契約に変えた場合。売電金額も含む
※※4.2kWシステムの場合(工事費込、税込)。JX日鉱日石エネルギー調べ

イラスト

節水トイレ・シャワー【注目度30~40%台】

節水トイレなら水道代・電気代が年間で 約1万7383円おトク(※)
導入費用の目安 節水型タンクレストイレで 約28万4550円~(※※)

給湯エネルギーや水道代が節約できる
節水タイプのトイレは水道代の節約につながる。またシャワーには手元スイッチが付いたタイプと、湯量が少なくて済むタイプがあり、「どちらも給湯エネルギーを節約できるので、CO2の削減効果も高まります」(中村さん)。ちなみに住宅エコポイントの基準にも、この節湯タイプのシャワーやキッチン水栓の設置が含まれている。

※ネオレストRHタイプ(4.8L)と、13L&約10年前のウォシュレットを4人家族当たりで比較(水道代=265円/m2、電気代=22円/kWhで試算)。
※※ネオレストRHタイプの税込み希望小売価格。TOTO調べ

イラスト

LED照明【注目度30~40%台】

LED照明なら電気代が年間で 約3500円おトク(※)
導入費用の目安 屋外用ダウンライト 約4万3050円~(※※)

省電力で長持ち 取り替えにくい場所に便利
話題のLED照明は白熱電球に比べて消費電力が小さいので省エネ性が高い。寿命も長いので、吹抜けなど手の届きにくい場所に設置すると便利だ。このところ機器の価格も下がり、買いやすくなっている。「今後、さらに性能アップや低価格化が進むでしょう。薄型でデザイン性の高いLED照明も売り出されています」(岸田さん)

※白熱灯60形を1日10時間点灯した場合と比較。LEDは18時から22時までは20%の調光とし、以降は人を検知したときだけ点灯(電気代=22円/kWhで試算)。
※※エバーレッズLED FreePaダウンライト(屋外用)税込み希望小売価格(工事費別)。パナソニック電工調べ

イラスト

保温浴槽【注目度30~40%台】

保温浴槽ならガス代が年間で 約4619円おトク(※)
導入費用の目安 1616(1坪)タイプで 約73万3950円~(※※)

お湯が冷めにくいから遅い入浴も快適
浴槽を断熱材でスッポリ覆う保温浴槽が、このところ普及しつつある。お湯が冷めにくいから、沸かし直しに必要なエネルギーを節約できる。帰宅が遅い人でも、追い焚きせずに温かいお湯につかれそうだ。裸足で触れても冷やっとしない素材を浴室の床に利用するケースも多く、冬でも温かく快適なバスライフが実現する。

※魔法びん浴槽ライトと保温浴槽なしとを4人家族で使用する場合で比較(ガス代=165円/m2で試算)
※※サザナ1616タイプ、水栓、シャワーヘッドなどを含めた基本仕様の税込み本体価格。TOTO調べ

イラスト

食器洗い乾燥機

食器洗い乾燥機なら水道・光熱費が年間で 約1万9800円おトク(※)
導入費用の目安 ビルトインタイプで 約18万1650円(※※)

時間も水道代も節約できて家族の会話も増える!?
意外に思うかもしれないが、食器洗い乾燥機もエコな面があるという。手洗いに比べて使う水の量が少なくて済み、水道代や光熱費が節約できるとの試算もあるのだ。食器洗いに費やす時間も節約できるから、家族の会話が増えてコミュニケーションが深まれば一石二鳥かも。

※1日2回(1回につき40点5人分の食器を洗浄)×365日使用した場合と手洗いにかかる費用を比較。
※※NP-45MS 5シリーズ本体税込み希望小売価格(ドア面材またはドアパネル、工事費は別)パナソニック調べ

イラスト

カーシェアリング

カーシェアリングなら車両維持費が年間で 約76万円おトク(※)

車にかかるお金も節約!
車を複数の人が共同で利用するカーシェアリングが、エコな車の乗り方として注目されている。今のところ駐車スペースが限られるマンションでの導入が中心だが、一戸建て分譲地にも登場してきたところだ。利用した分だけ料金を払えばよく、保険料などの維持費も節約できる。

※カーシェアリング:月額基本料金2000円、時間料金200円/15分、距離料金15円/1kmで月に8時間・60km走行した場合=9300円/月。マイカー所有:車両代+駐車場代+燃料代+税金関係=7万2500円/月。オリックス自動車調べ

エコ住宅は税金やローンもおトク

設備・仕様以外にも、エコ住宅を買うとおトクになる制度がある。上手に活用しよう。
※2024年3月時点の制度内容を掲載

子育てエコホーム支援事業など

補助金100万円がもらえることも
子育てエコホーム支援事業は、「子育て世帯(子の年齢18歳未満)」や「いずれかが39歳以下の夫婦世帯」が省エネ性能の高い新築住宅などを取得する場合、住宅の性能に応じて補助金がもらえる制度(※)。長期優良住宅の補助上限額は100万円、ZEH住宅は80万円だ。制度同士の併用はできないケースが多いので自分の家庭に合うタイプの見極めが大切だ。

※子や夫婦の年齢は2023年4月時点 (2024年3月末までに工事着手する場合は2022年4月1日時点)

【フラット35】S

省エネや耐震性などを備えた住宅を取得する場合に、【フラット35】の金利を一定期間引き下げる制度。 住宅の省エネ性能に応じて、当初5年間の金利が0.25%ずつ(最大0.75%)引き下げられる。子の人数に応じて金利が引き下げられる「【フラット35】子育てプラス」などと組み合わせて利用できる。

長期優良住宅

長持ちする家は税金・ローンもトクできる
長持ちする家として長期優良住宅に認定されると、購入時の登録免許税や不動産取得税と、入居してからの固定資産税が一般住宅より優遇される。住宅ローンの控除限度額も最も高い455万円だ(※)。 長期優良住宅の認定には省エネ基準も含まれ、省エネ性能にも優れている。

※子育て世帯または若者夫婦世帯が新築住宅を取得し2024年12月31日までに入居する場合

住宅ローン控除の情報について→住宅ローン控除(住宅ローン減税)、まるごと解説

最新の住宅税制について→【得する住宅税制ガイド】

補助金も受けられる! 自治体の補助金をチェック 初期費用を節約しよう

太陽光発電やエコ給湯器などは機器の価格が高 めだが、国や自治体から補助金が受けられるケースもある。最新の補助金の概要については、窓口で確認を。

まとめ】エコ設備を備えた家でおトク・快適に暮らそう

省エネ性能の高いエコ設備を設置した家はエネルギー消費が少なく、光熱費なども節約できるから、お財布にやさしいところが最大のポイントといえる。だけでなく、家庭から排出されるCO2を減らせるから、地球環境にもやさしい。今後40~50年程度は住むことを考えると、お財布面でも環境面でもエコ住宅がオススメだ。

新築マンションを探す
中古一戸建てを探す
新築一戸建てを探す
賃貸物件を探す
引越し見積もりをする
中古マンションを探す
土地を探す
注文住宅の会社を探す
リフォーム会社を探す
売却査定する
カウンターで相談する
ハウスメーカーを探す
工務店を探す
構成/木村寿賀子 取材・文/大森広司 イラスト/高村あゆみ
関連する最新記事を見る
住みたいエリアや購入価格からマンション・一戸建てを探そう!
住まいの種類
住みたいエリア
  • エリア
  • 都道府県
  • 市区郡
購入価格

お役立ち講座・個別相談のご案内無料

住まい選びで「気になること」は、人それぞれ。スーモカウンターのアドバイザーは、新築マンション選びと会社選びをサポートします。講座や個別相談を通じて、よかった!と思える安心の住まい選びをお手伝いします。
カウンターアドバイザー

住み替えサポートサービス

ページトップへ戻る